とにかく手帖にメモる癖。

どこかの片隅にて、事実8割、妄想2割。

<蹴心>Vol.8

CONTENTS

1.あいさつ

2.<蹴心>Vol.8

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1.あいさつ

どうも。タイミングとしては1週間ほど遅いのですが(笑)。秋田豊さんが町田の監督に就任されましたね。初練習や記者会見には多くのメディアが訪れ、普段は目にしない民放のテレビ局が来ていたり、元日本代表の影響力の高さはさすがでした。ということで、秋田監督について書き溜めていたものをお届け。では。

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2.<蹴心>Vol.8

11月27日、FC町田ゼルビアの新監督に秋田豊が就任した。アルディレス退任からわずか10日後での報である。来季を待たずして、早々に新体制をスタートさせた理由は「少しでも早く来季に向けた準備を始めたい」といたってシンプルなものだ。昨季まで3シーズンにわたって戦った舞台。その厳しさは熟知している。1年でJ2再昇格は至上命題である故、1日でも時間が惜しいというところだろう。▼それはさておき、秋田豊である。鹿島アントラーズで9つのタイトルを獲得し、日本代表では44キャップ、2度のW杯出場と圧倒的なキャリアを誇るDFだ。選手のみならず、メディアへの影響力も絶大である。指導キャリアは2008年より京都サンガ.F.Cのコーチとしてスタート。2010年には同クラブの監督も歴任。今季は東京ヴェルディのコーチを務め、11月に契約解除ののち、今に至る。▼東京Vでは川勝良一高橋真一郎の下で攻撃的なスタイルの指導を経験した。しかし、秋田自身のイメージを考えると、やはり町田のスタイルとはしっくりとこない印象だ。ではなぜ、秋田なのか。下川浩之社長の説明を要約すると「守備の再構築」、「戦える集団への変貌」。この2点を考慮すると、確かにうってつけの人物である。さらに秋田は長所を残し、「攻め切る力を植え付ける」と補足する。まさに今季、町田に足りなかった要素が、この3点に集約されているのではないか。そして、それは王者・鹿島をほのかに思わせる。▼王者のエッセンスが加えられる一方、パスサッカーが失われる不安はある。暫定指揮を執り、育成と強化部のトップに就任した楠瀬直木は「アルディレスの遺産は大きい」と、ポゼッションのレベルに改めて舌を巻く。その基盤は簡単には揺るがない。とはいえ、そこをカバーできるコーチは必要であろう。その人選はこれからだという。秋田監督契約は1年。町田の再起をかけたシーズンは、もう始まっている。