とにかく手帖にメモる癖。

どこかの片隅にて、事実8割、妄想2割。

<蹴心>Vоl.2

CONTENTS

1.あいさつ

2.<蹴心>Vоl.2

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1.あいさつ

 どうも。さて、大分戦で敗れた町田は21位と勝ち点2差に広がりました。内容的にも芳しくなく、古巣からプロ初ゴールを決めた幸野志有人選手も「まったく意味のないとまでは言わないですけど、そういう感じになってしまった。ゴールを決めたこと以外はなにもできなかった」と、表情は曇っていました。次節・東京V戦“東京クラシック”を控えているわけですが、求められているものは結局、あらゆるプレッシャーに負けないメンタルなんですよね。技術がないとメンタル的にも強くなれないという話も聞きますが、いきなり選手みんなが上手くなれるわけはなく、今持っているものを最大限に活かすしかない。精神論に行きついてしまうのはあまり好きじゃないのですが、最後はどうしてもここに戻るのがスポーツというものなのかもしれませんね。

※コラム名が若干いじられてるのは内緒です。

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2.<蹴心>Vоl.2

「バックパスは見たくない。ゴールに向かってプレーしろ」。大分戦のハーフタイム、恐れながらプレーする町田イレブンにアルディレス監督が叱責した。しかし、その言葉も虚しく、町田のシュート数はたったの4本。幸野志有人の鮮やかなプロ初ゴールで一矢報いるに止まり、1‐3で町田は敗れた。試合後の会見で「何のためにボールを持っているのか考えさせられた」と、ポゼッションに重きを置く老練な指揮官の口からそんなセリフが聞かれた。「ボールを持っているから主導権を握っているわけではない。ゴールへ結びつくチャンスを得るためにボールを持っているのだ」。穏やかな監督が、わずかに苛立ちも滲ませながら、自分たちのサッカーの本質的な課題を訴えた。▲9月9日、天皇杯2回戦で北九州を破ったあと、会見で「私たちは次のステップに進まなければならない」と、監督は明言した。プレッシャーをいなしながらボールを保持することは、J2のどのクラブを相手にしてもできる自信はついた。しかし、一方で「相手もわかってきているというか、分析されている」(幸野志有人)と、ボールを自分たちで回しているのではなく、持たされている状況が多い現状だ。だから〝次のステップ〟なのだ。そのためには相手にとって危険なエリアで、町田にとってプレッシャーのより厳しいエリアで、テンポを上げ、ボールを受けて前を向き、決定的なパスを、大胆なドリブルを、迷いなきシュートを仕掛ける必要がある。▲次のステップを踏むために足りないものは〝勇気〟であろう。監督から「恐れるな」という言葉は、ハーフタイムコメントや会見でこれまでも度々伝えられたものだ。詰まる所、ゴールへ向かってプレーできないのは、相手のプレッシャーに屈しているからに他ならない。さらに〝残留〟というプレッシャーは試合ごとに増していく。物理的、精神的なプレッシャーを押し退ける〝勇気〟が、町田イレブンには求められている。