とにかく手帖にメモる癖。

どこかの片隅にて、事実8割、妄想2割。

<蹴心>Vol.5

CONTENTS

1.あいさつ

2.<蹴心>Vol.5

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1.あいさつ

 どうも。少しばかり時間がなく当日になってしまいましたが、前節・岐阜戦と水戸戦に向けたコラム書きました。今節も勝ち以外は厳しい結果となるので、熱い試合になることでしょう。ではでは。

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2.<蹴心>Vol.5

首の皮一枚繋がった――。町田は残留を争い、勝ち点6差で追いかける21位・FC岐阜との直接対決で白星を勝ち取った。負ければ最下位が確定する大一番で、町田イレブンが見せたのは〝笑顔〟だった。▲26日(金)、決戦を2日後に控えた練習の取材に訪れた。多くの選手にとって、サッカー人生でもっともプレッシャーの掛かる試合である。どれほど緊張感に包まれた練習なのかと想像しながら到着した小野路は、いつもと変わらぬ和やかな雰囲気だった。その様子に少し拍子抜けし、明後日に危惧の念を抱いてしまった。▲試合後の囲みで、岐阜の零封に貢献した田代真一は「楽しめました」と言い、先制点を演出した勝又慶典は「のびのびやろうとピッチに伝えた」と話した。そして、アルディレスは会見で「試合に向けて選手に伝えたのは、フットボールを心から楽しみ、フットボールは喜びであること」と語った。2日前に見た風景を思い出し、己の念が間違っていたのだと思い知った。▲この土壇場で指揮官が授けたものは、プレッシャーからの解放だったのだ。前節・愛媛戦でナーバスな状態に陥った町田は、消極的で恐れながらプレーしていた。しかし、この試合では多少の硬さは見られたが、落ち着いてゲームを運んだ。そして、「自分たちが目指してきたことをやるのだ」と、原点に今一度立ち返ることでチームを一つの方向へ向けた。田代はこう続ける。「全員が笑顔でやるという姿勢、町田のサッカーをやろうという姿勢が、この勝利の理由」だと。▲残り2試合を1勝1分けで勝ち点を35まで伸ばせれば「残留」という奇跡が見えてくる。自動昇格を争う湘南に勝つのは至難の業である。つまり、水戸に勝つことが必須だ。▲アルディレスは会見を「この勝利がサポーターへのメッセージ」と語り始め、最後をこう締めくくった。「サッカー人生で、諦めたことなど一度もない」。この覚悟は、町田サポーターへきっと届いていると願う。